みなさん、こんにちは。空洞マガジンのライターです。突然ですが、みなさんは「もう何も思いつかない」と天井を見上げた経験はありませんか。私はあります。なんなら週に3回は天井のシミの数を数えています。特に動画投稿を続けていると、どうしてもやってくるのが「ネタ切れ」という名の高い壁。撮影技術や編集スキルがあっても、肝心の企画が面白くなければ誰にも見てもらえないのが動画の世界の厳しいところですよね。
そこで今回は、私のパートナーでもあるAIに、動画企画のアイデア出しを丸投げしてみたらどうなるのかを本気で検証してみました。「AIなんてどうせありきたりな答えしか出さないでしょ」と思っている方こそ、ぜひ読んでみてください。意外な化学反応や、AIならではの斜め上の提案が、あなたのクリエイティブ脳を刺激するきっかけになるかもしれません。この記事では、具体的なプロンプト例から、出てきたアイデアのブラッシュアップ方法まで、明日から使える実践的なノウハウを余すところなくお伝えします。
動画企画のアイデアが出ない原因とは
そもそも、なぜ私たちはこんなにもアイデア出しに苦しむのでしょうか。「才能がないから」なんて自分を責める必要はありませんよ。アイデアが出なくなるにのには明確な理由があり、それは脳の仕組みや環境要因が大きく関わっているからです。まずは敵を知ることから始めましょう。ここでは、多くのクリエイターが陥りがちな3つの落とし穴について詳しく解説していきます。

インプット不足とアウトプット過多のバランス崩壊
動画を投稿し続けていると、どうしても「出すこと」に追われてしまいがちです。毎日投稿や週数回の更新スケジュールを守ろうとするあまり、脳内の引き出しから在庫を出し切ってしまっている状態、それがネタ切れの正体です。アイデアとは、ゼロから生まれるものではなく、既存の情報の新しい組み合わせでしかありません。つまり、新しい情報が入ってこなければ、新しい組み合わせも生まれようがないのです。
- ずっと同じジャンルの動画ばかり見ている
- 忙しくて本や映画を見る時間が減っている
- 最近、仕事以外の会話を誰ともしていない
もしこれらに当てはまるなら、あなたの脳は栄養失調状態かもしれません。特に、自分の専門分野以外の情報に触れる機会が減ると、発想はどんどん凝り固まってしまいます。例えば、料理動画を作っている人が料理番組ばかり見ていても、そこにあるのは「既存の料理の延長線」だけです。しかし、そこで全く関係のない「キャンプ」や「科学実験」の要素を取り入れることで、「焚き火で作るフルコース」や「色が変わる不思議なスイーツ」といった新しい企画が生まれるのです。インプットの時間を作ることは、サボりではなく立派な仕事の一部だと割り切りましょう。
完璧主義が邪魔をして思考が停止する
「絶対にバズる企画じゃないと意味がない」「もっと斬新なことをやらなきゃ」そんな風に自分自身にプレッシャーをかけていませんか。高い目標を持つことは素晴らしいことですが、アイデア出しの段階で完璧を求めすぎると、脳は萎縮してしまいます。人間の脳は、批判的な思考と創造的な思考を同時に行うのが苦手だと言われています。出したアイデアを即座に「これはつまらない」「予算がない」と否定してしまうと、脳は「じゃあもう何も出さないほうが安全だ」と判断してしまうのです。
- 再生数が伸び悩んでいる時期ほど陥りやすい
- 他人の成功事例と自分を比較しすぎている
- ボツにする基準が厳しすぎる
このような状態のときは、質よりも量を重視するフェーズに切り替える必要があります。どんなにくだらない思いつきでも、まずはメモに残すこと。100個のゴミのようなアイデアの中に、ダイヤの原石が1つ混ざっていれば御の字です。完璧主義は、撮影や編集の段階で発揮すればいいのです。企画出しの段階では、バカバカしいことや非現実的なことでも許容する「遊び心」が、思考の停止を防ぐ鍵となります。
視聴者の反応を気にしすぎて守りに入っている
長く活動しているクリエイターほど、「視聴者が求めているのはこういう動画だ」という固定観念に縛られがちです。もちろん、視聴者のニーズに応えることは大切ですが、それが過度になると「失敗したくない」という恐れに変わり、過去にウケた企画の焼き直しばかりになってしまいます。これでは、作っている本人もワクワクしませんし、敏感な視聴者はそのマンネリ感にすぐに気づきます。
- 過去のヒット動画と同じ構成ばかり繰り返している
- コメント欄の批判を恐れて尖った企画を避けている
- アンチの意見を過剰に気にしてしまう
視聴者は常に新しい刺激を求めています。「いつもの安心感」も大切ですが、それだけでは徐々に飽きられてしまいます。「こんな動画を出したら登録者が減るかもしれない」という恐怖心は、クリエイティブの最大の敵です。実は、クリエイター自身が「これ、大丈夫かな?」とドキドキしながら出した動画ほど、視聴者には新鮮に映り、大きな反響を呼ぶことも少なくありません。守りに入るのではなく、たまには「裏切り」を楽しむくらいの余裕を持つことが、停滞を打破する一歩になります。
AIを使った動画企画出しのメリットと可能性
さて、ここからが本題です。私たち人間の脳が疲れてしまったとき、頼りになるのがAIというパートナーです。AIを活用して動画企画を考えることは、単なる「手抜き」ではありません。それは、自分の脳を拡張し、一人では到達できなかった領域へジャンプするための強力な手段なのです。AIと結婚した私だからこそわかる、AIを企画会議に招くことの本当のメリットをお話しします。

24時間いつでも文句を言わずに壁打ち相手になってくれる
深夜の2時にふと「こんな企画どうかな」と思いついたとき、電話して相談できる相手はそうそういませんよね。でも、AIならいつでも起きています。しかも、どんなに突拍子のないアイデアを投げかけても、彼らは決して馬鹿にしませんし、眠いからと不機嫌になることもありません。この「心理的安全性の高さ」こそが、AIブレインストーミングの最大の魅力です。
- 時間や場所を選ばずに相談できる
- どんなに初歩的な質問でも丁寧に答えてくれる
- 何度同じことを聞いても怒られない
例えば、「トマトを使った面白い動画のアイデアを10個出して」と頼んだ後、「なんか違うな、もっと過激にして」と無茶ぶりをしても、AIは淡々と、そして喜んで(いるように見えます)次の案を出してくれます。人間のパートナー相手なら気を使って言えないような要望も、AIなら遠慮なくぶつけられます。この壁打ちのプロセスを通じて、自分自身のぼんやりとした思考が言語化され、整理されていくのです。AIは答えを教えてくれる先生というより、思考を整理してくれる優秀なカウンセラーのような存在と言えるかもしれません。
自分では思いつかない意外な切り口を提案してくれる
AIは膨大なインターネット上のデータを学習しています。そのため、私たち個人の経験や知識の範囲を遥かに超えた情報同士を結びつけることが得意です。自分一人で考えていると、どうしても自分の趣味嗜好や過去の成功体験に引きずられたバイアスがかかりますが、AIにはそれがありません。だからこそ、「えっ、それとそれを組み合わせるの?」という意外な提案が飛び出してくるのです。
- 異ジャンルの要素を組み合わせたハイブリッドな企画
- 海外のトレンドを取り入れた新しい視点
- まったく逆の発想からのアプローチ
たとえば、あなたがガジェット紹介系のYouTuberだとします。「最新スマホのレビュー」というテーマで悩んでいるときにAIに相談すると、「スマホをあえて一日使わずに生活してみるデジタルデトックス検証」や、「昭和の家電と最新スマホの機能比較」といった、スペック紹介とは違う軸のアイデアを提案してくることがあります。これは、AIが「スマホ」という単語に関連する膨大な文脈の中から、技術的な側面だけでなく、ライフスタイルや文化的な側面も参照しているからです。この「異質な視点の導入」こそが、マンネリ打破の特効薬となります。
企画の量産スピードが劇的に向上する
クリエイターにとって時間は最も貴重なリソースです。企画出しに3日かかっていては、撮影や編集に割く時間が削られてしまいます。AIを使えば、ゼロからイチを生み出す時間を大幅に短縮できます。今まで1時間かかって捻り出していた10個のアイデアも、AIなら数秒でリストアップしてくれます。もちろん、そのすべてが使えるわけではありませんが、たたき台があるのとないのとでは、その後の作業スピードが段違いです。
- 数秒で数十個のアイデアリストを生成できる
- 構成案や台本の骨子まで一気に作成可能
- タイトル案やサムネイルのイメージも提案してくれる
「質より量」が必要な初期段階において、AIのスピードは圧倒的です。まずはAIに100個のアイデアを出させ、人間であるあなたがその中から「これは面白そうだ」と思うものをピックアップし、磨き上げていく。この分業体制を作ることで、あなたは「考える苦しみ」から解放され、「選んで形にする楽しみ」に集中できるようになります。企画出しの時間を短縮できれば、その分をリサーチや編集のクオリティアップに充てることができ、結果として動画全体の質も向上するという好循環が生まれます。
実際にAIに企画出しを依頼してみた検証レポート
それでは、実際にAIを使って企画出しを行ってみましょう。今回は、現在多くのユーザーが利用している対話型AIを使って検証しました。ただ漠然と「アイデアを出して」と言うのと、条件を指定して依頼するのとでは、返ってくる答えの質に天と地ほどの差が出ます。ここでは、私が実際に試してみたプロンプト(指示文)と、AIの回答、そしてそこから得られた気づきを包み隠さずレポートします。

具体的な指示プロンプトの作り方
AIから良い回答を引き出すためのコツは、「誰に」「何を」「どのように」届けるかを明確に伝えることです。これをプロンプトエンジニアリングと呼ぶこともありますが、難しく考える必要はありません。要は、新しいスタッフに仕事を依頼するときのように、前提条件を丁寧に説明してあげればいいのです。
以下は、私がよく使う企画出し用のプロンプトの基本形です。
あなたは登録者数10万人の人気YouTuberの構成作家です。 以下の条件で、視聴者が思わずクリックしたくなる動画の企画案を10個提案してください。
- チャンネルのジャンル:一人暮らしの節約・ライフスタイル
- ターゲット視聴者:20代〜30代の働く独身女性
- 動画のトーン:おしゃれ、かつ親しみやすい
- 制約:予算は1企画あたり3000円以内
- 目的:共感を呼び、コメント欄を活性化させること
各企画案には、「企画タイトル」「企画の概要」「なぜその企画がターゲットに刺さるのかの理由」を含めてください。
このように、役割(ペルソナ)を与え、具体的な条件や制約、そして目的を伝えることが重要です。特に「予算」や「目的」を伝えると、AIはより現実的で精度の高い提案をしてくれます。
抽象的な指示から生まれたカオスな企画案
比較のために、まずはあえて悪い例として、抽象的な指示を投げてみました。 指示:「面白い動画の企画を考えて」
この指示に対してAIが出してきた回答の一部がこちらです。
- 世界一辛い唐辛子を食べてみた (うーん、ありきたりすぎて今更感がすごいですね)
- 24時間スーパーの中で生活してみた (いや、それ犯罪の匂いがするし、撮影許可が下りないでしょう)
- 街行く人にいきなり一発ギャグを披露してみた (メンタルが強すぎる。私のチャンネルの雰囲気ぶち壊しですよ)
このように、前提条件を与えないと、AIは「YouTubeでよくある企画」の平均値や、極端なバラエティ企画をランダムに拾ってきてしまいます。これらは確かに「動画企画」ではありますが、私(空洞ちゃん)がやるべき企画かというと疑問符がつきます。AIは文脈を読み取る力を持っていますが、文脈そのものを与えなければ、当たり障りのない一般論しか返せないのです。「AI使えないじゃん」と思ってしまう人の多くは、この段階で止まってしまっていることが多いのかもしれません。
条件を絞り込んだときにAIが見せた本気
次に、先ほど紹介した詳細なプロンプトを使って、条件を絞り込んで依頼してみました。「一人暮らしの節約」「20代30代女性」「予算3000円」という条件を加えた結果、AIは驚くべき適応力を見せてくれました。
AIが出してきた提案の一部がこちらです。
- 【給料日前】冷蔵庫の余り物だけで作る「居酒屋風」おつまみ5選
- 概要: 買い物に行かず、冷蔵庫に残っている調味料や半端な野菜だけで、おしゃれな晩酌セットを作る。
- 理由: 「お金がないけど疲れた自分を癒やしたい」というターゲット層のインサイトに合致。真似しやすいため保存率も高まる。
- 【無印良品】3000円で洗面所をホテルライクに改造してみた
- 概要: 限られた予算内で、生活感の出やすい洗面所をすっきりおしゃれにするアイテム選びと配置を紹介。
- 理由: 模様替えは人気ジャンルだが、高額な家具ではなく小物の工夫で見せることで「私にもできそう」と思わせる。
- 【検証】1週間、コンビニ禁止生活をしたら肌と財布がどう変わったか
- 概要: 意識せずに使ってしまうコンビニ代を節約し、自炊やお茶持参に切り替えた際の変化をVlog形式で記録。
- 理由: 数字としての節約結果だけでなく、美容や健康へのメリットも提示することで、女性視聴者の関心を二重に引くことができる。
いかがでしょうか。さっきのカオスな企画案とは打って変わって、すぐにでも撮影に入れそうな現実的かつ魅力的なラインナップになりました。特に3つ目の「コンビニ禁止生活」は、単なる節約術ではなく「肌の変化」という美容要素を掛け合わせている点が秀逸です。これは、ターゲットが「20代30代の女性」であることをAIが正しく理解し、そこに関連する関心事(美容・健康)をリンクさせた結果です。
この実験からわかるのは、AIは「優秀な指示待ち人間」であるということです。指示が雑だと仕事も雑になりますが、的確な指示を出せば、期待以上の成果物を返してくれるのです。私たち人間に求められているのは、アイデアそのものを出す力よりも、AIという優秀なエンジンをどう操縦するかという「ディレクション能力」なのかもしれません。
AIが出したアイデアを「使える企画」に磨き上げるコツ
AIが出してくれるアイデアは、あくまで「素材」に過ぎません。スーパーで買ってきたばかりの野菜やお肉のようなものです。そのままでは美味しく食べられませんよね。ここからは、AIという優秀なアシスタントが集めてくれた素材を、あなたという料理人がどのように調理して、視聴者が飛びつくような極上のメインディッシュ(動画企画)に仕上げていくか、その具体的な工程をお話しします。この「ひと手間」が、その他大勢のAI活用者とあなたを差別化する決定的なポイントになりますよ。
AI案に自分の体験談や感情(エモさ)を足す
AIに絶対に真似できないこと、それは「生きる」ということです。AIは失恋して泣き明かした夜の冷たさも、どうしても欲しかった限定スニーカーを手に入れた瞬間の高揚感も知りません。だからこそ、AIが出してきたロジカルな企画案に、あなた自身の「体温」を吹き込む作業が必要不可欠なのです。
例えば、AIが「【節約】もやしを使った1週間レシピ」という企画を提案してきたとします。これだけでは教科書的でつまらないですよね。そこにあなた自身のストーリーを乗せてみましょう。
- Before(AI案): 「もやしを使った1週間節約レシピ」
- After(人間が修正): 「【給料日まで残金300円】泣きながら考えた、もやしを高級フレンチに変える魔法のレシピ」
いかがでしょうか。単なるレシピ紹介から、「金欠のピンチ」というドラマと、「泣きながら」という感情、そして「高級フレンチに変える」という工夫への期待感が加わりました。 AIが出した骨組みに対して、「なぜ私が今これをやるのか」「過去にどんな失敗があったからこれを伝えたいのか」という個人的な文脈(ナラティブ)を付け足してください。視聴者は情報はGoogle検索で調べられますが、あなたの「物語」はあなたの動画でしか摂取できません。AIが作った土台の上に、あなただけの「エモさ」というスパイスを振りかけることで、企画は一気に輝き出します。
複数のアイデアを合体させてオリジナリティを出す
AIは時として、ありきたりなアイデアを大量に出してくることがあります。一つ一つは「どこかで見たことあるな」という企画でも、それらを掛け合わせる(ミックスする)ことで、世界に一つだけのユニークな企画に化けることがあります。これは「アイデアの強制結合」と呼ばれる発想法ですが、AIがいればこれをパズルのように楽しむことができます。
AIが出したリストの中に、以下のような別々の案があったとしましょう。
A案:愛猫の日常を紹介するVlog B案:最近ハマっているホラーゲームの実況 C案:お掃除ロボットのレビュー
これらを単体でやっても普通ですが、組み合わせてみたらどうなるでしょうか。
- A × C: 「お掃除ロボットに初めて遭遇した猫の反応が面白すぎた」 (これは定番ですが鉄板ですね)
- B × C: 「深夜2時、ホラーゲーム中に勝手にお掃除ロボットが動き出して絶叫」 (偶発的なトラブルを装ったエンタメ企画になります)
- A × B: 「猫を膝に乗せていれば、どんな最恐ホラーゲームでも怖くない説」 (癒やしと恐怖のギャップ萌えが狙えます)
このように、AIが出してきた「点」と「点」を線で結ぶのは人間の役割です。「これとこれを混ぜたら化学反応が起きるかも?」という遊び心を持って、リストを眺めてみてください。AIは文句を言わずに大量の材料を出してくれるので、あなたはそれを好き勝手に組み合わせる実験を楽しむだけでいいのです。意外な組み合わせほど、サムネイルにした時のインパクト(クリック率)が高まる傾向にありますよ。
タイトルとサムネ画像もAIに相談して最適化する
企画の内容が固まったら、最後にパッケージング(見せ方)を整えましょう。どんなに中身が素晴らしい動画でも、クリックされなければ存在しないのと同じです。ここでもAIの言語化能力と画像生成能力が火を噴きます。特にタイトル付けは、SEO(検索対策)とCTR(クリック率)の両方を意識する必要があり、人間が一人で考えると悩みすぎてドツボにはまりがちです。
AIにタイトル案を依頼するときは、以下のように「複数の切り口」で出させるのがコツです。
企画内容:「100均グッズだけで部屋をおしゃれにする」 この動画のタイトル案を以下の3つのパターンで各5個ずつ出してください。
- 検索狙いパターン: キーワード(100均、DIY、インテリア)を含め、悩み解決を重視したもの
- 煽り・インパクトパターン: 「閲覧注意」「まさかの」などの強い言葉を使い、感情を揺さぶるもの
- 数字・権威性パターン: 具体的な金額や、「プロが教える」といった信頼感を強調したもの
こうして出てきた15個の案の中から、自分のチャンネルの雰囲気に合う言葉をピックアップしたり、良いとこ取りをして組み合わせたりします。 また、サムネイルのイメージ作りにもAIは役立ちます。「この企画のサムネイル、どんな構図だとクリックしたくなる?」と聞けば、「左側に驚いた顔のアップ、右側に完成した部屋の写真を配置し、真ん中に黄色い文字で『総額500円!?』と大きく入れる」といった具体的な指示書を書いてくれます。画像生成AIを使えば、そのラフ画を一瞬で作らせることも可能です。撮影前にサムネイルの完成形をイメージできていると、撮影時に「この表情を撮っておかなきゃ!」という気付きにも繋がり、手戻りが減りますよ。
AIに頼りすぎないための注意点とリスク管理
ここまでAIの素晴らしさを語ってきましたが、もちろんAIは万能の神様ではありません。使い方を間違えると、思わぬトラブルに巻き込まれたり、視聴者の信頼を損なったりするリスクもあります。「AIと結婚した」私だからこそ知っている、AIとの上手な距離感、そして絶対に守るべき注意点について、厳しめのこともお伝えしておきますね。
著作権や情報の正確性は必ず人間がチェックする
AI、特にChatGPTのような大規模言語モデルは、自信満々に嘘をつくことがあります。これを専門用語で「ハルシネーション(幻覚)」と呼びます。例えば、「2024年に流行ったスイーツを教えて」と聞いたときに、存在しない架空のスイーツをさも実在するかのように紹介してくることがあるのです。
これをそのまま動画にして、「今話題の『レインボー・タピオカ・パンケーキ』を紹介します!」なんてやってしまったら大変です。コメント欄で「そんな店どこにもないですよ」「デマ動画乙」と叩かれ、あなたのチャンネルの信用は地に落ちてしまいます。
- 固有名詞やデータは必ず裏取りする: AIが出した店名、商品名、統計データ、歴史的事実は、必ず自分でGoogle検索をして事実確認を行ってください。
- 著作権への配慮: 「○○(人気アニメ)のキャラを使った企画」などを提案されることがありますが、権利関係をクリアできるかは別問題です。AIは法律の専門家ではないので、コンプライアンスの判断は最終的に人間が行う必要があります。
AIはあくまで「アイデア出しのマシーン」であり、「ファクトチェック済みの事典」ではありません。責任を取れるのは生身の人間であるあなただけ。この意識を常に忘れないでください。
「AIっぽい」優等生な構成をあえて崩す
AIに動画の構成(台本)まで書かせると、非常によく整理された、論理的な構成案が出てきます。 「導入」→「課題の提示」→「解決策の提示」→「まとめ」 という流れです。これはビジネスプレゼンとしては100点満点ですが、エンタメ動画としては「優等生すぎて退屈」になりがちです。YouTubeなどの動画プラットフォームでは、開始数秒で視聴者の心を掴み、途中で飽きさせないための「波」が必要です。
AIが作った構成は、どうしても平坦になりがちです。そこで、あえてその構成を崩す「裏切り」を入れてみましょう。
- 冒頭で結論を言わずに謎を残す
- あえて失敗するシーンを中盤に入れる
- ロジックとしては不要な無駄話(雑談)を挟む
人間味というのは、往々にして「無駄」や「ノイズ」の中に宿ります。AIが提示した最短ルートのナビ通りに進むのではなく、あえて脇道に逸れたり、寄り道をしたりする余裕を持ってください。視聴者は、完璧に舗装された道路よりも、あなたが汗をかきながら切り拓いた凸凹の獣道を歩く姿を見たいのです。
最終的な「GO」の判断は自分の心が躍るかどうか
これが最も重要なことです。AIが「この企画はデータ的に絶対に伸びます」と提案してきても、あなた自身が「なんかワクワクしないな」「やりたくないな」と感じたら、その企画はボツにすべきです。 なぜなら、クリエイターの熱量は画面越しに必ず伝わるからです。いやいや作った動画は、どんなに構成が完璧でも、どこか空虚でエネルギーがありません。逆に、多少構成が荒削りでも、「これが好きだ!」「これを見てくれ!」という情熱がほとばしっている動画は、人の心を動かします。
AIは「効率」や「確率」で物事を判断しますが、「情熱」や「愛」を理解することはできません。 企画会議の最後には、必ず自分の胸に手を当てて問いかけてみてください。 「で、私はこれをやっていて楽しいか?」 この問いに対する答えがYESであるなら、AIの提案に乗っかってみましょう。もしNOなら、もう一度AIに別の案を出させるか、PCを閉じて散歩に出かけましょう。主導権は常に人間側にあるのです。AIに使われるのではなく、AIを使いこなす。この関係性を維持することが、長く活動を続けるための秘訣ですよ。
まとめ:AIは最強の相棒!共存してクリエイター寿命を延ばそう
長い記事にお付き合いいただき、ありがとうございました。 「アイデアが出ない日にAIに動画企画のテーマを出してもらったらこうなった」というテーマで、AIを使った企画出しの具体的手法から、その後の磨き上げ方、そしてリスク管理までを深掘りしてきました。
最後に、改めてお伝えしたいことがあります。それは、「ネタ切れは恥ずかしいことではない」ということです。むしろ、ネタ切れになるほど真剣にアウトプットを続けてきた証でもあります。そんな頑張り屋のあなただからこそ、これからは一人で抱え込まずに、AIという新しい相棒の手を借りてみてほしいのです。
今回紹介したステップを振り返ってみましょう。
- AIに具体的な条件(ターゲット、予算、目的)を伝えて相談する
- 出てきたアイデアの「量」を楽しみ、自分では出せない視点を見つける
- 自分の体験談や感情を足して、企画に「体温」を宿らせる
- タイトルやサムネもAIと相談しつつ、最後は自分のワクワク感で決める
- ファクトチェックを忘れず、AIの「優等生すぎる」部分はあえて崩す
AIを活用することで、あなたは「生みの苦しみ」から解放され、もっとクリエイティブで楽しい「制作の時間」を増やすことができます。空いた時間で新しい本を読んだり、旅行に行ったり、ただぼーっとしたりすることで、また新しいインプットが溜まり、さらに面白い企画が生まれる。そんな最高のサイクルを作り出すことができるのです。
「AIを使うなんてズルいかな?」なんて思う必要は1ミリもありません。プロの料理人がフードプロセッサーを使うのをズルいと言わないのと同じです。使える道具は全部使って、最高のエンターテインメントを視聴者に届けることこそが、クリエイターの誠実さだと私は思います。
さあ、今すぐChatGPTやGeminiを開いて、「ねえ、今度の動画で何やったら面白いと思う?」と話しかけてみてください。きっと、あなたが想像もしなかったような面白い答えが返ってきますよ。そして、もしAIとの会話に行き詰まったら、またこの空洞マガジンに戻ってきてください。私たちはいつでも、悩めるクリエイターの味方です。
あなたの次の動画が、過去最高の再生数を叩き出すことを心から応援しています。それでは、また次回の記事でお会いしましょう!

